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相撲

小・中学生の時に相撲部で試合中のできごとです。
それほど大きくない試合だったんですが。いろんな学校の生徒が集まる重要な試合のことでした。
試合中突然、ぼくの股間を覆っている前の帯がはずれてしまったんです。
しかもぼくの廻しを掴んでるやつが、ぼくを嫌ってるやつで、わざと廻しを放さないでいました。
毛の生えかけの(成長が遅かったんです)小さな包茎のチンチンがぷらぷら揺れてすごくみんな大笑い。すごく恥ずかしかったですが、相手の輩の力があまりにも強く、ぼくはその状態で動けませんでした。
普通は股間が露になると一発で反則負けになるんですが、何故か審判もお客さんも一緒に楽しんで、笑っていました。今思えば悔しくてたまりません。
それでも相手の子はぼくを放さなくて、ついには見に来ていた友達が、後ろから携帯でぼくのお尻を撮影してきました。
もちろん、他の学校の生徒なんてこんなおいしい場面ないでしょう。「ちんこ出しとる〜」「げー!ちっせぇ」とか手を叩いて冷やかされました。
それからぼくは散々笑われた後、相手に「トドメだ」とか言われ一気に廻しを抜き取られました。そして、そのまま投げ倒され、土俵の外へ転がりました。正確に言えば、わざと土俵の外に投げられたんですけど。
しかも最悪な事に、投げられたところには同じ学校の女子のグループが…。(どうせそれも相手の奴の計算だったと思います)
すごい嬉しそうに女子たちは悲鳴上げて、立ち上がって後ずさりしました。それもそのはず。ぼくは仰向けで、下半身をの彼女達の方へと向けて大の字になっていたのです。
他のお客さんも大笑いしていました。もちろん審判もです。同情してくれて「大丈夫?」と声をかけてくれる人もいましたが、本当に一人か二人でした。
痛さと恥ずかしさで身動きの取れないぼくを、さらに屈辱が襲います。
小さい男の子達が前にやって来て、「あー!ちんちんだ!」とかぼくのアソコを指差してきてすごく恥ずかしかったです。
「お母さん、ねぇ。ちんちん出してるよ〜」とか子どもが言うもんだからお客さんも笑わずにはいられないでしょう。
その子どもに、コラコラとか注意するお母さん達も半笑いです。
笑い声の中、何とか立ち上がり、股間に手を押さえて廻しを探していると、土俵上で審判が持っていました。(しかも、みんなに見せる様にちょっと掲げる感じです)その隣では相手のやつがにやにやしながら僕を見ています。そいつをぶん殴りたい衝動に駆られながらも、ぼくは股間を押さえてやっと起き上がって、顔を赤らめながら全裸でちょこちょことギャラリーの前を走って土俵に上がりました。
もちろん、「やだあーあの子」とか「お尻丸出し〜」とか「かわいそう」とか声はかかります。
ぼく無視して土俵に上がります。
けれど、最悪なのはそこから。誰かにに廻しを締めてもらわないといけないこと。お客さん全員の前で素っ裸で突っ立っておどおどしていると、客席からお父さんが申し訳なさそうに立ち上がって土俵に上がってきました。
お父さんも恥ずかしそうで、ぼくを見るなり睨んできます。(一番、恥ずかしいのはもちろんぼくなんですが)
お父さんは監督から廻しを受け取ると、ぼくのお尻を平手で叩きました。
「馬鹿かっ!恥ずかしいっ」と言われました。お客さんも大笑いです。
で、ぼくはできるだけお客さんんお方にお尻を向けたいのですが、お父さんは何を考えてるのか、ぼくをお客さんの方へと向けて後ろから廻しを通そうとします。
数多くの生徒や、その父兄の方々と目が合いました。みんなニヤニヤしながらぼくを見ています。
「ほら、手どけろ」
お父さんがぼくの手をどけます。気をつけの姿勢になると、また、大人達からはクスクスと笑い声。女子達からはひそひそ声。男子生徒や、子どもからは大笑いの声。よく見れば撮影しているものもいます。本当に泣きたい気持ちでした。
「本当に、申し訳ないです。お恥ずかしい」ってお父さんは何度も言いながらぼくの廻しを絞めて、そそくさと席へ戻りました。
審判が、「えー、反則負けかな」とか今頃になって言ってきます。もう負けは負け出し、見られたものはどうしようもないじゃないですか。
ぼくは今更そんなことどちらでもよくて早く終わってほしいと言う気持ちで一心だったんですが、、他校の生徒が「ホーケー負け!ホーケー負け!」とか大きい声で審判に言っていました。
ただの悪ふざけじゃないですか(というより、いじめです)なのに審判はそれを聞いて、楽しそうに笑って、「じゃあ、Sくんは包茎負けで、Nくんの勝ちです」とか言いました。
もちろんそれを聞いたお客さんには大受けで、仲間のところへ戻ると全員から冷やかされました。
お父さんは試合が終わった後も、他のお客さん達に頭を下げていて、「本当に、お恥ずかしい」とか言っていました。
横にいるぼくの頭を同時に下げさせて「こいつが、汚らしいものを見せてしまってすみません」とか言っていました。
お客さんは、大半は笑いながら何も言わず会釈するだけなんですが、中には「すぐ大きくなるよ」、とか「こんなに大きな体なのに…ねぇ」とか意味深な感想を言われました。
「いや〜本当にいつまで経っても成長なくてですね」
「昔から変わらないんですよ。ここだけは」
と、ぼくの股間を指差しながら真面目に答えるお父さんの横で、ぼくは体を小さくしていました。

花火

ひゅるるぅ。

火の玉が舞い上がり、パン。と音を立てて散った。
続いて、三つ、四つと夜空へ舞い上がり、花の様に咲き、そして散って行く火の玉。
「奇麗」
ノブが呟いた。小さな手で綿飴を握り、もう片方の手ではアキラの太い腕をしっかりと掴んでいる。迷子にならないようにと、祭りに来る前に母に何度もそう注意を受けたのだ。
「あ、ねぇねぇ。お兄ちゃん。約束守ったから、ねぇ。ほら」
「へ?」
アキラが振り向く。ノブを上から覗き込む様にして見つめる。ノブよりもずっと背は高いが、自分よりも幼い顔をしているんじゃないかと、ノブは時々思った。まん丸の顔に小さな瞳。ぽっこり突き出したお腹は赤ん坊を大きくした様な体型にしか見えない。
「お母さん言ってたじゃん。約束守ったら兄ちゃんに何か買ってもらっていいってさ」
「あ…そうだったな」
ポリポリと頭を掻きながらアキラは財布から300円を取り出した。ノブの小さな手にお金を落とすとノブは嬉しそうに人ごみの中へと駆け出して行った。
「お、おい。さっそく離れるなって!」
追いかけようとしたが声は届いてなかった。ちょうど夜空で散った花火の音のせいだった。
「ま、いいか」
アキラは帯が少し解け始めているのに気がつき、慌ててそれを直す。
お父さんのお下がりの浴衣はアキラの体にとってとても小さいサイズだった。突き出したお腹が太鼓腹だけに帯を体の外に力強く押し出している分もあるが、もしかしたら、十分程前にノブと共に食べた大盛りの側のせいもあるかもしれない。…と勝手に自分で言い訳を考えてもみる。
いや、でも今はそんなことはどうでもいい。浴衣の下が問題なのだ。なぜなら浴衣の下は…。
「おい。ア〜キラくん」
アキラは後ろを振り返った。気がつくと同じクラスのトシキとケンゴが並んで立っている。もちろん二人とも普段着で。
「着て来たんだ。浴衣」
「へぇ〜やるなあアキラ。お前ならやると思ってたけどな。まさか本当にやるとわな」
二人はアキラをせせら笑う。学校でも太っちょのアキラは二人に会うといつも体型のことをいじられていた。もちろんアキラにとっては何の楽しくないいじりも二人にとっては相当な暇つぶしに当たるんだろう。アキラが嫌な顔をすればするほど、二人はそれでも何も言わないアキラのことを楽しそうに冷やかすのだ。
「え…いや…え?何で二人とも?」
アキラはまだ意味が分からず二人を見つめる。確か今日学校で二人にこういわれたはずだった。

『今年の祭りはさ。浴衣じゃないとダメみたいだぜ?』
『しかもノーパン。俺、行くのやなんだけど』
『え?ぼく弟と行くんだけど…』
『いいだろ。俺ら三人でノーパンなら怖くないって。固まって時間過ごそうぜ』

アキラはさっと顔を赤らめた。すーすー風を通す股間に危うく手を置きそうになる
「そ。そんな…あれ、嘘なの?」
「だってぇ。俺らの可愛い嘘なんてさ。信じてくれるのアキラしかいないと思ったもん〜」
「でも、まさか本当に浴衣で来るとわな。それにその下も…」
ケンゴがアキラの帯に手をかけようとしたときだった。ちょうどノブが二人の後ろからやってきた。二人の会話が止まる。
「兄ちゃーーん。どこいってたの?」
何も知らずとノブは泣きそうな声でそう言う。
「え、あ、ああ。ごめんごめん。ってか、俺はずっとここにいいたぞ?お前こそ、どこ行ってたんだよ」
「だってぇあっちまで行っちゃってたもん」
ノブは今度は駄々をこねる様にそう言ったが、機嫌良さそうにチョコバナナをおいしそうに頬張っていた。
「じゃあ、そう言う訳だから」
アキラはそう言ってトシキとケンゴに手を挙げた。二人は面白くなさそうに顔を見合わせ合う。アキラは弟の手を引いて故意に人ごみの中へと紛れて行った。
「あぁ。どうしよう…」
アキラは盆踊りが行われている近くの木に頭をなすり付けてそう呟いた。
「何がぁ」
ノブが隣の雑草の上に腰を下ろして呑気に呟く。何も知らずに彼は花火と盆踊りを交互に見つめている。
「お前、パンツ履いてるよな?」
真剣な口調でポツリとアキラはノブに尋ねた。
「当たり前だよ」
ノブは顔を隠してそう返す。「でも、パンツでも恥ずかしいよ。風で捲れたらパンツ見られちゃうし」
ノブは自分の着ている小さな浴衣の腰の辺りを捲り白ブリーフをちらりと見せる。
「お、お前はいいだろ。小学生だから」
アキラはわざとらしく笑って、頭を抱えた。
「しまったぁ…ノブに聞いときゃあよかった」
自分にだけ聞こえる声でアキラは蚊の泣く様にそう呟く。普通に考えればノーパンなんておかしいなんて気づくはずだ。特にトシキとケンゴから振って来た話だ。何で自分はこうも馬鹿なんだろうと悲しくなる。だが、もう取り返しがつかない。ここで浴衣が捲れることを考えれば、もう帰るのが一番の策かもしれない。アキラはノブに帰宅案を持ちかけた。
「ええ!?」
意外そうにノブはそう言うと策の上で寝転がりながら短い手足をバタバタさせる。
「いやだいやだ!!もっといる!」
「でも、ほら!お母さん心配してるぞ。兄ちゃんお金もうないし」
適当に案を並べる。正直一刻でも早くこの場を去りたいのが今の心境なのだ。
「やだよ。やだよ!帰らない!絶対いや!」
「ノブ!ワガママいうと、お兄ちゃん怒るぞ!」
カッとなってアキラは片手をあげる、その時だった。
「おーい」
二人の重なった声が聞こえる。ノブは気がついて泣くのを止めた。アキラは恐る恐る後ろを振り返る。その時だった。
「そーれ!!!」
まるでスカートを捲る様に、ケンゴがバッとアキラの浴衣を捲り上げた。アキラの下半身が丸見えになる。
後ろは二人の方に。そして最も隠したい小さいイチモツはノブに向けられて。
「な、なにそれーーーー!!」
ノブが大声を上げた。ちょうどよく花火が音を立てて鳴る。暗くて、誰も気がつかない。
「お尻丸出し〜」
トシキがアキラの大きなお尻を平手で叩いた。
「だ、何するの!!!やえて、よぉ!」
慌ててアキラは浴衣を下げようとする。しかしただでさえ大きなアキラの体を閉じ込めていた浴衣は、支えの帯の力もなくし、完全に形を崩してしまっていた。
帯が下に落ちる。トシキがそれを拾い上げた。
「へっへっへ。ノーパンでぶっちょ。これが返して欲しいかな〜!?」
「返してよ!!…わっちょ、やめてよ!ケイゴくん!!」
お尻を見ただけで気の済まなかったケイゴは必死で隠そうとするアキラの浴衣を捲り上げようと必死だった。後ろではなく前の箇所だ。
ノブは気が狂った様に芝生の上で笑い転げている。
何もしなくても自動に開いてしまうアキラの浴衣を彼は上へ横へと引っ張るのだ。腰を引きつつ逃げ回るアキラは涙声で必死に抵抗するが、盆踊りの音のせいも会って、周りの人は全く気づく気配もない。笛の音が聞こえ、太鼓の音が響く。
花火がパンッと音を立てた。一瞬の光がちょうど良く捲られていたアキラの小さなイチモツを映し出す。
「あっはっは!生えてねー!こいつ!小さい小さい!」
ケイゴが声を上げた。
「やめてぇ!放してよぉ!」
ケイゴはニマッと笑うと、さっとアキラの浴衣から手を放した。もちろん突然手が離れたのでアキラはそのままノブの方へと頭から転がってしまう。丸っこい体は団子の様に一回転すると、アキラの浴衣は完全にはだけてしまい。さらにそのまま、大股を自らの弟に向けて開く様にして倒れ込んでしまった。
「兄ちゃん、ちんちん丸見え!」
ノブがまた高い声で笑うと、調子づいたケイゴがアキラの両足を掴んだ。一歩行動が遅れたアキラは命取りになる。アキラの両足が上がり、むちむちに膨らんだお尻がノブに向けられる。
「やだああ」
ノブがそう喚いたが全く嫌そうな顔をしていなかった。むしろ楽しんで兄の見たことのない恥ずかしい格好を楽しんでいる様に思えた。
「ちっちゃいマシュマロみたいなの、なにこれ?」
奪った帯でトシキはアキラの股間をぴしゃぴしゃ叩いて、玉と棒を揺らす。さらに両手隠そうとするアキラの手をトシキはしっかりと脇で固めた。
「やだ、…やだ!」とアキラは喚いたがその二つがプラプラ揺れるだけで、それはノブを笑わせるだけの役目にしかならなかった。さらに大きなお尻も強調されて、さらにそれは自分を惨めな格好へと追いつめて行くのだった。
「穴も見えちゃってるじゃん」
ケイゴもノブ側から覗き込んでノブの代わりに呟いた。ノブもちょっと恥ずかしそうに頷いた。
「あはは、うん。見えてる」
「えーん。アキラお兄ちゃんはぢゅかしぃよ〜。えーんえーんえん」
ケイゴはノブに見せつける様にアキラの股を開いて、アソコとその下に付いている玉の袋を強調させると、さらにアキラの足を自転車をこぐ様に上下対照的に運動させて遊ぶ。
「えーんえーん。見ないでぇ〜。アキラお兄ちゃんのでかいお尻と〜ちっちゃいちんちん見るのやめてぇ〜〜」
まるで太鼓に合わせる様に、アキラは足だけでいろいろなポーズをさせられた。真っ赤な顔で必死に抵抗するが力では敵わなかった。
うわあああ。
「弟くん。ほら、摘んでみろ!」
「触ったことないだろ。アキラの豆チンコ」
「いい機械だぞほら」
ケイゴがアキラの股を開く。
「嫌だ!!の、ノブ!や、やめてお願い!」
「いいぞ。今ならできるぞ」
そしてとうとう最終的にはノブにまでアソコを摘まれてしまった。
うわあああ。
涙を流して泣き叫ぶアキラの声がまるで火薬に火を灯す様に。
そして、それが同時に夜空へ上がる様に。
花火の花が開く。

ひゅるるぅ。
パンッ。

ブリーフ

小学六年生の時に一人だけブリーフを履いている少年がいた。明弘。
うちのクラスは六年にもなると全員がトランクスになっていたが、明弘だけはブリーフのままだった。
「トランクスママに買ってもらえないのかよ」
わざとからかったときもあったが、明弘はツンとした態度でそっぽを向く。
「トランクスもブリーフも変わらないだろ。気にするやつがガキんちょなんだ」
だってさ。そこまで言われれば誰だって言い返したくなる。しかし見かけによらず明弘はなかなか腕力もある。
狙うなら、明弘がブリーフを脱いだ瞬間しかない。ちょうど迫った夏のプールの授業。
明弘のブリーフの鑑賞大作戦が始まった。
その日のプールの授業が終わると明弘を除いた俺ら男子生徒は早速更衣室にダッシュした。明弘に先を越されないためだ。
更衣室に到着。俺らは適当に体を拭いて、素早く服に着替え、目で合図をしあった。これも作戦。着替えていないのを明弘たった一人にするためだ。
着替え終わると、俺は早速明弘の衣服が入ったカゴをひっくり返す。明弘のズボンやTシャツやらが床へぼたぼたと落ちた。そして狙いのブリーフが一番真上へ。
「これこれ!」
俺はそれを手で摘む。まるで幼稚園児が履くかのようなブリーフ。明弘のウエストに合った大きさだ。
「見せて見せて」
男子生徒が騒ぐ。俺はそれをゆっくり手で広げて見せた。ちょうど脱いで裏返しになっていたパンツの内側は、お世辞にも綺麗とは言い難い。股間の部分には黄色の染みが広がっているからだ。
おえっ、と隣にいた巧己が吐く真似をした。
「嗅いでみる?」
「やだよ」
「いいじゃん。ちょっとだけ」
俺が無理矢理明弘の染みの付いたパンツを巧己の顔に近づけた。
「うぇええ!くっせ!」
巧己が舌を出して二三歩さがった、更衣室は大盛り上がり。そしてその時、まだシャワーの水で体が濡れた明弘が登場。クラスメイトの違和感に気づいた様子だ。しばらく泳いでいた彼の目は俺の手元へと向く。
「あ……よせっ!」
素早く飛びかかる明弘。俺はさっと身をひいてそれを避けた。顔を真っ赤にした牛みたいだった。さすがに彼の怒りに圧倒され、俺はパンツを宙へ投げる。他の生徒がそれを受け取り、また他の生徒へ。一枚のブリーフがひらひらと手から手と渡っていく。
「うわ。マジで黄色い!」
「きたねっ…いらねーよ!パス!」
狭い更衣室だったが数十人いる男子生徒の連携により明弘には勝ち目はなかった様子だ。一時は全力でパンツを追っていた明弘も徐々に目の力を無くし、やがて泣きそうな表情になる。
「…返してよ」
弱々しく頼む彼が子犬の鳴き声のようにそう一声あげると、更衣室はどっと笑い声につつまれた。
「それじゃあ、今履いてるパンツと交換かな?」
巧己がそう言うと他の生徒からも声があがった。今履いている水泳のパンツ。それを取ったら明弘は産まれたままの姿になってしまうだろう。
「無理…だよ」
足をもじもじさせながら彼は呟くようにそう言う。
「いいじゃ、ほらタオルやるから」
散らばった服をかき集めて俺はそう言った。渡したのはタオルのみ。彼が大人しく海水パンツを脱ぐのを待った。その一瞬が最大の本日の盛り上がり場になるだろうことを俺たちは知っていたからだ。
注目が集まる中、明弘はゴムのついたバスタオルを腰に掛け、ゆっくりとパンツを下ろしていった。
わずかにタオルの隙間からお尻がみんなを笑わせた。更衣室と言えど、一人だけ着替えるというのは恥ずかしいと言うことは俺だってわかる。
「ほら、脱いだら渡せ」
徐々に俺も態度を強めてそう言った。彼のパンツがタオルの中から現れたからだ。
「パンツが先だよ」
俺とは逆に弱々しい声。批判がすぐに飛んだ。
「早く渡せよ」
「服全部外にほかるぞ?」
そう。明弘の服は既に俺たちの足下にある。そして明弘は海水パンツ一丁。しかも脱いだ状態だ。
「早くしろよ!」
ほぼ強引に明弘の手から海パンを巧己が奪った。今度こそタオルのみの状態。俺らは笑いながらタオル一枚になった小年を囲んだ。ニヤニヤと全員口元に笑みを浮かべている。
「約束じゃん、パンツ返して」
「返してやるよ。外でな」
俺はニヤリと笑うと明弘の手を掴んだ。一人がドアを開ける。クラスメイト全員で彼の裸体を更衣室の外へと押し出した。
「やめっ…だっ…やだっ!!」
悲痛な声が空しく聞こえた。素っ裸の明弘がだるまのように外に転がったと同時に、俺は彼の腰からタオルを剥ぎ取った。ちょうど女子更衣室から出てきた女子の悲鳴が聞こえる。
「今だ!閉めろ!」
鼻息を荒くしながら巧己がそう叫んだ。数人がドアノブに手を掛けて勢いよく閉める。明弘の素っ裸の披露会が始まった。
「開けて…開けて!!」
すぐに扉を叩く音がしたが俺らは構わずに窓から身を乗り出して、外を眺めた。女子が八名ほど。そして素っ裸の小年が一人。
「明弘ー!いい格好だぞ!!」
「女子にケツ向けてんじゃん。もっと見てもらえって」
更衣室の窓から俺たちは一斉に叫ぶ。ほぼ泣き声で必死で扉を叩く明弘の姿はなんとも惨めだった。片手で股間を抑え、そしてもう一方で拳を握り開かない扉を何度も叩いている。
「お前のブリーフここだぞ。ほら、取りに来いよ」
俺はそう言って明弘の汚れたブリーフを摘んだまま、窓の外に出して見せた。みんなに見えるように。
「女子も見ろよ。ほら、すっげー黄ばんでんだぜこいつ?」
女子は俺の声に反応するかのようにもの凄い金切り声で叫び続けた。
「もうやだ!!変態!!」
「なによっ!これ!!」
そんな女子の罵声を受けながらも明弘は俺の指に摘まれたブリーフを取ろうと手を伸ばした。さっと俺は上方に腕を傾けて意地悪をすると、彼の手が空を切る。そして同時に体のバランスを崩してしまった。あ、と驚く中。彼は何とか体勢を整え転ぶのを阻止したが、一瞬股間に置かれた手が放れて、女子達から一斉に悲鳴が上がった。これには男子からもだ。
「明弘のちんこちっちぇ!!!」
「見たか今!?」
「ちくしょっ。俺見えんかった」
「女子にばっちり見られてたぜ!?おもしれーーっ!」
そうこう言っているうちに、とうとう明弘は更衣室の真ん前で泣き始めてしまった。裸のまま体を屈めたかと思うとすすり泣く音だけが響いていく。
せっかく盛り上がってたのに。と、詰まらなくなった俺は更衣室のドアを開けて外に出た。外から見るとまた別の角度から彼の巨体が見えた。まん丸のケツが女子へと向いている。確かにこれは恥ずかしいだろうと実感した。
「ほら、明弘。お前の小便ブリーフだぞ」
俺がそう言ってパンツを広げた。涙混じりの顔を彼が上げる。
「早く来いよ。履かせてやるから」
わざと俺は女子達の近くで彼のブリーフを見せるように広げ、泣いている彼の羞恥をさらに煽った。履くにはここまで来ないと行けない。そして誰にも見られたくなかったブリーフを同級生に履かせてもらうなんて普通なら死ぬほどの屈辱であろう。
「ほら、おいで明弘ちゃん。こっちでちゅよ」
パンツの端をもってひらひらさせながら俺はそう言った。クスクスと背から女子の笑い声が聞こえる。ここまで来るともう誰も止とめようとしなかった。
明弘はゆっくりと重い腰を持ち上げ、こちらに向かって歩いてくる。乾いたはずの肌がまだ濡れているのは冷や汗のせいなのだろうか。
目の前に来た彼の前で俺は再度パンツを広げ、そして彼はゆっくりと片足を上げる。もう隠す余裕もないのだろうか。股間に置いた手が雑になっているのに気がついた。
手の隙間から小さな股間がはみ出ている。もちろんオマケのようなタマタマも。
そしてもう片方の足を上げたとき、ぽろりと。本当にぽろっと、言う言葉がぴったりのように少年の小さな小さな股間が現れた。
女子がきゃっと悲鳴を上げ、俺がニタリと笑みを溢す。
歯を食いしばって羞恥に耐えている、少年の苦い表情が夏の日の光を受けて光っていた。
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